IE9ピン留め

スキマ、その隅っこ。

2008年 04月 14日 |
緩やかにカーブしながら2階へ続くスロープが、こんなにオシャレだというのに……
『有名(とは言ってない)ミュージシャン』に♥をわしづかみにされたままのこむすび。
自らの失言(?)に動揺を隠せない営業マン。
こいつら、どっちもボケキャラかい? 胸の内で毒づくおむすび。

さて、スロープの途中に踊り場が設えてあり、そこに特注とおぼしきデザインの真っ白なストーブが現れた。
こ「なんでなんで? こんなところに暖炉があるよ」
お「これは暖炉じゃなくて、薪ストーブというのだ」
営「よくぞ、お目に留めていただきました! これも、この家の自慢なんです」……これだけ大きけりゃ、誰だって目に入るってば。
こ「暖炉じゃないのか〜」……トーンダウンしたまま通り過ぎようとする、こむすび。
営「これはデザイナーが造らせたもので、ベースは業界では有名なD社の製品なんです。
  それに暖炉より、こちらのほうが清潔で安全なんですよ」……引き止めようとする営業マン。
お「D社ですか。ペレットを使えばエコにもなりますね」……ぷち知識をひけらかす、おむすび。
営「そのペレット! 前のオーナーもお使いでした!」……頑張れ、営業マン。
こ「これだけ広いと、やっぱり暖炉が必要なんだ〜」……トーンダウン続行中。
お「どっちかっていうと、このストーブは”気分”なのよ。ここの空調は集中管理されてるはずだから。
  だってほら、ここに小さい椅子とテーブルのセットがあるし。みんなが集まったときなんか、ちょっと一休みにここに座ってお茶やお酒をいただきつつ、下界(1F)のみなさんを見おろしたりするわけよ。火があるといい雰囲気でしょ?」
こ「それいいね! ここに暖炉置いて、正解っ!」……だからストーブだってば。
お「クリスマスとか打ち上げとか、仲間内でけっこうパーティーやってたんだろうね」
こ「そうだ、絶対そうだよね! え〜誰が来たりしたんだろ? 気になるぅっ」……お〜い、キミはまだそこにいたのか〜。
お「でも、電気代は余分にかかるんだけどね」
営「ええ、それでもガラス張りのおかげで、天気さえよければ本当に暖かくて、冬でもエアコンいらずですよ」
お「そうですね。逆に言うと、夏の電気代はかなり心配だけど。わはは」
営「……」

そこでメゲてどうするっ! 頑張れ、営業マン!

既に2階へ興味津々の、こむすび。そこに有名(とは言ってない)ミュージシャンの臭いでも嗅ぎ付けたのか? 我が家のように奔放に動き出してしまった〜!
2008年 04月 14日 |
ところが、羽ばたいてしまったのは一人じゃなかったみたい。
キラキラおめめのこむすびに力を得て、営業マンはついつい頑張ってしまった。
営「音楽をやってらっしゃるなら、この家はもうピッタリですよ! 他にもきっと気に入っていただける所がいくつかありますから、どうぞこちらに!」

あ〜あ、ほっときゃいいのに余計なこと言っちゃったね、キミ。
同じ方向へ一緒に飛んでいけたらよかったんだけど、頑張りがこむすびの〈わくわく〉をピンポイントで刺激しちゃったわ。

こ「やっぱりミュージシャンなんですねぇっ!」
営「あっ……いえ、その、あまり歌うほうではない、と……」
こ「ええ、ええ。作るほうのですね。有名人ですか? 聞けば知ってるくらいの?」
営「そ、それは、あの……個人情報については……」
こ「つまり、業界じゃけっこう有名な人なんだ」
営「そう……ですね。いや、ははは」
こ「誰にも言わないから、教えてください!」
お「あぽ。そ〜ゆ〜ことは有名無名に関係なく教えられないの」
こ「だって知りたくない?」
お「いや、知りたくてもさ」
営「すみません」
お「いや、謝らないで」
こ「え〜 誰だろ誰かな? うわ〜っ、気になるぅ……」

2階へ続く緩やかなスロープを歩く3人。今、こむすびの頭の中では、知ってるありったけの「音楽関係者」がウインクしてるんだろうな。実は、かなり『まだらミーハー』なこむすびなのだった。

ちなみに、帰り際にもらった間取り図によると、小部屋だと思ったスタジオは我が家のリビングよりず〜っと広かった。慣れない広さに惑わされた、贅沢な錯覚。
2008年 04月 14日 |
すっかり「ひやかし」が板についてきた(?)こむすび。
ひたすら売り込みトークの営業マン。若いせいか、まだ人を見る目が無いようで。
2人を尻目に『次への扉』を開く、おむすび。

畳コーナーの横にある扉を押してみると、そこは床も壁も全て板張りの横に長い小部屋。
その板壁の一面が、造り付けの書棚! そのうえ、書架用のはしごまで! いや〜ん素敵っ!!!
子供の頃から夢だった。床から天井までが本棚になった書斎で、カーテンごしの柔らかい日差しのあたる机で本を読んだり、徒然なるままに日ぐらしノート(今ではMacだけど)に向かひて心に移り行くよしなしごとを、そこはかとなく書きつくったり……。
ここなら年末の大掃除のたびにBOOK OFFに来てもらわなくてもいいんだわ。嬉しいな〜。

ん?……でも、窓が一つもない。書庫じゃないんだから、日差しとそよ風は必須でしょう、マイナス3点。それに全部板張りよりは、やっぱり白い塗り壁がイメージなんだけど。マイナス2点。
あれ……そういえば、扉がたいそう重かった……な?
「おおっ、これはもしやっ!!!」

まだ外にいる2人に声をかける。
お「この部屋は、もしかしてスタジオかしら〜?」
こ「おっ! この壁、防音じゃない?」(入るなり板壁をすりすりと撫で回す)
営「そ、そうです。前のオーナーの書斎というか……ときどき仕事もここでやっておられたようで」
こ「絶対に音楽をやってる人の部屋だよ! こっちの棚、全部CDサイズだし」
(そうか、文庫じゃなくてCDサイズなんだ)
営「ええ、その……一般のサラリーマンの方ではないですね」
こ「ミュージシャンですか? 有名な人? 誰、だれだれっ!?」
お「あ、映像関係かも。ほら、天井がプロジェクタを設置できるようになってる。あっちの壁がフラットだから、直に大画面で映せるんじゃない?」
こ「おっ! 死んでるプロジェクタ、やっと使えるんじゃないのぉ」
(勝手に殺すな。清水の舞台から飛び降りるような思いで買ったヤツだぞ)
お「このくらい広かったら『スターウォーズ』も『ハリ・ポタ』も観られそうだわ〜」
(狭い部屋でビュンビュン系動画を観ると吐き気をもよおす私は、大好きな『スターウォーズ』&『ハリ・ポタ』シリーズをオトナ買いしたものの、まだ一度も観ていないのだった)
こ「やっぱり、ミュージシャンじゃないのぉ?」
お「そういえば、その隅っこ、ミキシングスペースって感じだね。そこのテーブルなら、こむすびくんが新しいPC買っても、重い機材全部置いても、まだ余裕だね。ギターもベースも弾き放題だし、みんなでギグっても大丈夫じゃない?」

いかんっ。調子に乗って、私までこむすび化してどうする。
が、時既に遅し。
その気にさせてしまったせいで、こむすびは既に夢の世界へ羽ばたいてしまった……。
2008年 04月 14日 |
いざいざっ!と意気込む、こむすび。
そんな気配は微塵も出すまじ!とクールなふりの、おむすび。
ガレージ奥の出入り口から入りかけたこむすびを、「せっかくだから表から入らせていただこうよ」と引っ張り戻すと、営業マンも「どうぞ玄関からお入りください! エントランスの雰囲気も是非見ていただきたいんですっ!」と。こちらもかなり意気込んでいるふう?

とにもかくにも重い門扉が、ひ〜らいたひ〜らいた♪
こ「うわ〜っ! 門の中にまた門っ! 石だ、石!」
お「これは飛び石というのだ」
こ「おぉっ、壁がガラス張りだ〜。桜の木、やっぱり立派だねぇ!」
こむすびの背中はわくわくでいっぱい。もう止められない……

玄関の扉を開けると、そこに高さ2.5メートルを超える壁の内側とは思えない、光溢れる大空間。8畳はありそうな総大理石張りの三和土(たたき)から、いきなりリビングがひらけている。なんだなんだの開放感。
こ「靴は・・・」
お/営「脱いでくださいっ!」……危険すぎるっ! こむすびから目を離せない。
こ「あ、はい」……2人の勢いに、ビビるこむすび。隅っこにスリッパを見つける。
お「三和土の大理石は・・・」
営「はい。デザイナーがわざわざイタリアから取り寄せた高級品だそうです」
こ「あ、うちの玄関も大理石だ」……あぽ! 不用意にいらんこと口にすなっ!
営「そうですか。大理石は表情がいいですよね」
お「猫の額で表情もわかりませんが。わはは」……うちのは100%人造大理石だっつ〜のっ!

奥には茶室を模した畳コーナーがあり、なんと一目ではそれとわからないように掘り炬燵(電気)が。
お「茶室に掘り炬燵を仕込むなんて、滅茶苦茶だわ〜」
営「お気に召さなければ、こちらで床を張り替えることになっていますが……張り替えには、手間も費用もそれほど……」
お「いえ、面白くていいな〜と思って。きっと売り主さんは楽しい人なんですね」
こ「壁(ガラス)の向こうに中庭もある!」
お「これは壷庭というのだ。春になると桜がいい塩梅に眺められるというわけだ」
営「前の持ち主の方がそのままにしていかれたんですが、お気に召さなければ、こちらで処分することになっていますが」
こ「召す、召す! 召します!」……いや、君がお気に召したところで、さ。
営「そう言っていただけると、私どももありがたいです」……いや、君も安直にありがたがってないで、さ。

なんだかみょ〜な雰囲気になってきた……
2008年 01月 08日 |
昨年11月のある週末、の翌週末。
音楽機材を運ぶために、こむすびがバンド仲間の「さとちゃん(♂/v)」宅からクルマを借りてきた。はたして、クルマはさとちゃんママ所有のBMWだった。
「返すのは夜だし、ドライブしようか?」というこむすびの提案に異を唱える理由はない。
我が家にいつくようになってから、こむすびは自分の四駆を処分してしまっていた。久しぶりのドライブ〜ぶぶぶ〜〜〜♪

さっそくカフェランチしようと話はまとまり、一路目黒方面へ……と思いきや、クルマは細い路を抜けストップ。
ん? なんだなんだ〜!?
そこは豪邸の前。デジャヴのように先週の営業マンも立っている。
おもむろにウインドウを下ろして「見せてもらえますか?」と聞くこむすび。その横顔を見ながら、「そ〜ゆ〜ことね!」と、吹き出したいのをぐっとこらえる私(おむすび)。

営「ご見学ですね? どうぞ! おクルマをガレージの奥のほうへ入れていただいて……」
こ「広いですね〜」
営「はい。お客様のおクルマ……あ、BMですね(敢えて言うか、営業マン)。こちらのガレージですと、四駆の大型を4台置かれても、まだ十分余裕がございます」
お「こむすびくん、ここならバイクも1台ずつ置けるねぇ(もちろん、わざと言ってます)」
営「ええ! では中をご案内させていただきます。どうぞ……」

こうして、こむすび&おむすびは、まんまと憧れの豪邸に潜入したのだった。
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